前髪が目に掛かるぐらいの長さになったら

 

 

朝起きて鏡を見たら、前髪が少し目に掛かってた。
ウルキオラに「目が悪くなるぞ」とか言われそうだけど、そのままにしておいた。

この方が、嬉しいことがあるから。

 

「グーリムージョーっ」

私は思いっきりグリムジョーの大きな背中に抱きついた。
お腹側に回した手には、ゴツゴツした腹筋。

「ぁあ?どうした」

グリムジョーがくるっとこっちを向く。
見上げないと見れない、水浅葱色のキレイな髪。

身長差が激しいなって、いつも思う。

 

でも彼は、いつも私の目線まで腰を下ろしてくれる。

 

「ほら、前髪掛かってるぞ」

グリムジョーの大きな手が、私の額に触れる。

「わざと、っていったら怒る?」
「バカか」

 

 
そう言って彼はそっと私の瞼にキスをした。

 

 

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05.12.13